キルティングを更新

めちゃめちゃ久々に、キルティングのアウターを買ったのです。

マッキントッシュの、ノーカラーの黒いシンプルなやつ。袖だけちょっとふわっとしてて、そこが個性といえば個性。

近年、真冬はローゲージのぼてっとしたニットばかり着ているので、袖部分にゆとりのあるコートが欲しかった。どんな天気の日でも、どこに行くにも、何にも考えずにバッとはおれて、ストールとの相性とか特になくて、滑りが良くて、丈夫で、軽くて・・そんな普段遣いに便利なアウターが一枚あったらいいなと思ってた。

全然別のジャケットを試着しにバーニーズに行ったんだけど、たまたまこれも羽織ってみたら意外に良くって、後々まで忘れられないでいたら、ちょっと前に楽天でクーポンが出てちょっと安くなってた。うっかりポチってしまったわけ。

数年前にキルティングの上着類を全部処分した際に、どうにも自分が着ると絶対もっさりするのがわかったから、二度とキルティングを買うことはないだろうと思っていたのだけど、また急に欲しくなった。その時の「二度と」とか「絶対」など、ほんとうに当てにならないもんだなあ(まあ、もっさりはしてるかもしれないが)。

裏リバティのラベンハムも、マッキントッシュのグランジも、みんな手放した。当時そこそこの値段で下取りしてもらったので、きっとこの手のものは、定番として需要があるのだろう。


コストコのトラベーターで、ともちゃんに写真を撮ってもらった。

この、脇のスナップボタンは全部明るい金色で、そこがときめきポイントである。黒にゴールドの金具って大好きな組み合わせ。

サイズ6か8かでだいぶ迷ったけど、試着した時に8だと袖の膨らみが大きくて、微妙に割烹着感が出てくる気がしたので、結局6に。座って車を運転したりするとちょっと袖が短くて手首が出るので、寒いなと思わんでもないが・・こうやって撮ってもらった写真を見ると、特に短い感じはない。こっちで正解だったかも。

こんな感じです。ほんとうに何も考えないでばさっと羽織った日だったので、足元が微妙な気がするけども、まあこれが素の日常というやつです。だってコストコ行く日だもの。前ボタンは留めれば良かったか。この、いちいちマッキントッシュって全部に書いてあるボタンが可愛くて大好きなの。

そういえばパーマかけました。もう一月くらい前なのでだいぶとれてきてます。


今年は息子氏が受験生で、この秋から冬にかけて中学校だけじゃなくめっちゃ高校に足を運んだのだけど、そんな日々もそろそろ冬コートになるわけで。いい感じのお母様に見える(かどうかは謎だが)、脱ぎ着しやすいコートがあるのって素晴らしい。


ついでなんで、進学関係の行事に行く時のマイ定番アイテムをいくつか・・

ローリーズファームの柔らかくて履きやすい定番バレエ。校内に上がる際に必ず外履きを袋に入れて持ち歩かねばならないため、かさばらない靴です。

コートはノークの。ノーク、今年ついに横浜までポップアップがまわってきたので、ともちゃんと一緒に高島屋に見にいったんだけど、何だか生地も縫製も前の方が良かったなあという感想で、早々に退散したなあ・・。

パンツは去年だったか一昨年だったか、ユニクロセオリーのやつ。動きやすいけど、派手にくしゃみしたり激しい動きをすると、時々ウエストのスナップボタンが取れる。なぜスナップボタンにしたのだ!と問い詰めたい。

ちなみにこれは中学に行った時で、うっかりスリッパを忘れたもんで、入れ違いに下校しようとしている息子氏をとっ捕まえて上履きを借りたのだ。そんなひどいうっかり親はうちくらいで、みんなちゃんとスリッパを履いていた・・とほほ。

上履きは小さいかと思ったら、ぴったり同じサイズで、一日履いた後だけあって、ほんのりと足汗で湿っていた。。色々とゆっくりとした子だったが、ついに足のサイズで並ばれた。ついに子育てもここまできたか、と感慨深い。


そんな息子氏と一緒の写真があった。

これは、高校の説明会帰りに寄ったサカタのタネのエレベーター内で撮った一枚。球根を買いに行ったのだ。息子氏はお気に入りのイーストボーイのケーブルベスト。まだ身長は抜かれないで済んでいるのだが、早く大きくなって欲しい。

私の方は、みんな大好きsaquiのパンツに、新しく買ったサテンのシャツ。

ペールジュートの。これ、実はそごうのハピプラショップにたまたま色違いのアイボリー色のが入荷してて、試着したら形が綺麗だったので、ペールジュートのオンラインショップから黒の方を取り寄せたのであった。・・・だって黒いシャツが欲しかったんだよう。

足を運んだことがあるが、ペールジュートは姉妹店も含めて3店とも大変いいショップだった。ときめきアイテムが色々置いてあって楽しいのだが、いいお値段のものが多いので、その場ではなかなか決められない。


サテンは、コートを着ても毛がつかないのがいいところ。

この日はエブールのダッフルコートを着ていたのだけど、トグルボタンが金属なので、車に乗る時にボディに触れると傷がつきそうな気がして、毎回ちょっとドキドキする。実際に使い慣れてみないとわからないデメリットというのは、何にでもあるもんだ。


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*今週の押しピン*

脳内の壁に刺さった瑣末な話題やささやかな出来事についてのメモです。


・メタモルフォーゼの上限回数の話

自分で言うのも何だけども、ママ業というものに決して向いていない。学校行事に行くときなどは、気合いで構えて親モードにシフトを入れているのだが、その作業を我が家では勝手に「メタモルフォーゼ」と呼んでいる。毎回しっかりお化粧などして、ちゃんとした服を着て、メタモるのだ。素敵な変身アイテムが必要だ。

しかし受験生の親となった今年は、結構ママ業に勤しんでいるので、もはや月にメタモれる上限回数を超えてしまっている。だいぶ疲れている。。正直心折れそうな時もあるのだが、毎週先輩ママでもあるともちゃんに愚痴を言ったりして、まあ何とかやっている。

先週の日記に書いたのだけど、久々の友人と再会できたりしたのも嬉しくて、いい息抜きになった。社会的立場も生活状況も全く違うけど、何か波長があって友達になれる人もいる。

一方で、人付き合いがあまり得意ではないにも関わらず、同じ地域で15年も母をやっていると、やっぱりよその親御さんとの交流の中で、利害関係を超えて仲良くなれる人ってのはできてくる(もちろんメタモルフォーゼなしで、だ)。それはそれでまた面白い。夏くらいまでは近所の焼き鳥屋に繰り出して飲んだり、アメリカンパブで陽気に喋り倒したりしてたのだけど、進路が決まるまではなかなか落ち着かないらしく、このところお誘いがかからない。大きな節目に差し掛かっているのはみんな同じなのだ。早く春が来るといい。

大勢の中から、尊重しあえる仲良くしたい人だけを選んで付き合えるというのは、大人の特権だなあと思う(もちろん、常に全員と仲良くして全方向に好かれてないと気が済まない、という大人もいるだろうが)。

子どもの頃は、たまたま同じ地域で同じ年に生まれた人らと仲良くできないと、友達がいない子という烙印を押される。窮屈なことだ。


・山へ行った子たちの話

ちょうど息子氏が進路を決める時期なのもあるし、連日の報道のこともあって、このところずっと思い出している人々がいる。昔自分の身近にいた、宗教2世たちのことだ。

自分が生まれ育った街は少し特殊なところで、説明するのがちょっと難しいし、はっきりとした数や事実関係のことは、正直よくわからない部分もある(のに話すのもどうかと思うのだが・・・)。

街を見下ろす山の中腹に、とある新興宗教が作った大きな神殿がある。その宗教の信者が、市の人口の結構なパーセンテージを占めているということは、小学生の頃から当たり前に認識していた。彼らは街の中にいくつかある、教団が所有する長屋ふうの共同住宅に集まって住んでいて、どの家も子沢山なのだが、台所と二間くらいしかない家にぎゅうぎゅうにひしめいて暮らしている。それでも次々に家族が増えていく。子沢山が教義なのだ。

お風呂は共同住宅に一つあって、かわりばんこに入るらしく、毎日は入れない。だから、そこから通学してくる子たちは、みんなちょっと独特のにおいがする。そして制服やランドセルなどは教団内で使い回しをするので、新しい持ち物を持っている子はいない。そもそも、彼らは私有財産を持たないし、親たちは教団の中で労働に従事するだけなので、収入がほぼないのだ。みんな生活保護で暮らしているので、それに予算を取られるせいで、街はとても貧乏だったらしい。今もそうなのかはわからないが。

ともかく、そういう家の子たちが、クラスに10人くらいはいた。自分は本の世界に篭りがちな子だったせいか、低学年の頃はそれについてあまり気にならなかったが、高学年になるに従って、どうやらあの子たちは違うらしいという共通認識が存在することがわかるようになった。自分が住んでいたのは農村地域で、お寺の周りに昔からの土着の人々が檀家として集まっているような場所だったので、近所にはそこの信者が住んでいなかったのもあるだろう。

初めてそこの子と友達になったのは、5年生の時だったと思う。クラスで長距離走を走るといつもトップで、自分はいつも二番手でぜったい彼女に勝てなかったのだけど、それで仲良くなった。

共同住宅に初めて足を踏み入れた時、びっくりしたのをよく覚えている。彼女は、教団内でのいろんな決まりごとを教えてくれた。日曜日には神殿に礼拝に行くことや、教団内での結婚しか認められていないこと、将来は高校などには進学せずに「山へ行く」のだということなどを。

どんなに賢くても、勉強ができても、彼らは高校には行かずに、山へ行くのだ。

山って一体どんなところなの、と尋ねると、教団内で役に立つ人間になるために修行するところなのだという。さっぱり意味がわからなかった。のちに知ったのだが、あの街の公立中学卒業者の高校進学率は8割強くらいで、それは島しょ部や限界集落を除けば日本一低いのだという。・・・だいぶ特殊な街だということがわかってもらえただろうか。

実は5年生の時、初めてバレンタインの日に男の子にチョコレートを渡した。彼はその年転校してきたばかりの、とても頭のいい子で、理科や算数がとてもできた。

その年、なぜか仲良くしていた女の子たちの中で、今年は全員誰かにチョコを渡すことにしようという謎の取り決めがなされたのだ(確かリーダー格の子の命令で決まった)。自分はものすごく彼を好きってわけじゃなかったのだけど、渡すなら絶対自分よりも成績のいい賢い子にしたいということだけは心に決め、性格の良さそうなその子を選んだのだ。

用意してきた小さいチョコレートを、彼はちょっと笑ってもらってくれて、なぜかホワイトデーには食べ物とかではなく、小さな折り紙でピシーッと折った、きれいな折り鶴をひとつくれた。なんだか嬉しかったので、しばらくそれを取っておいたのだが、恋ではなかったせいか、いつの間にかなくしてしまった。

中学に入って、今度はほんとに好きな男の子ができた。いつもすごく賑やかで面白い、サッカー部の男の子だった。放課後にボールを蹴る姿を、よくこっそり眺めていた。パスがうまくて、ちょこまかとよく動く子だった。でも、好きになっても、いくら眺めても、どうしようもないことはわかっていた。だからチョコを渡したりはしなかった。

みんな山へ行ってしまった。

あんなに個性に輝いて、すごく足が早かったり、目を見張るくらい賢かったり、明るく楽しかったりした子たちだったのに。進路は選べなかったのだ。そのことが悲しかった。

皆どうなったのだろう。その後、小規模な同窓会には3回ほど顔を出したが、山に行った子たちは誰も来なかった。教団の役に立つ人材になり、あの神殿の中で作業に従事しているのだろうか。親の決めた相手と教団内で結婚して、たくさん子供を作ったのだろうか。

ずいぶん遠く離れてしまった。でも、今もきっと、そういう子たちはたくさんいるのだ。Yahoo!知恵袋なんかで教団名を検索すると、山に行きたくない、どうにかして逃げたいと相談している子が今もやっぱりいる。今も状況はそう変わっていないらしいが、通信手段の普及により、自分達の境遇に疑問を抱く子は増えたのかもしれない。


・カタールに行った子の話

と、ここまで、旦那さんと一緒にリビングのこたつに入り、横目でサッカーのクロアチア戦を見ながら、つらつらと書いてきた。本当に素晴らしい夢を見せてもらったと思う。

10番の南野は隣町の出身で、母は小学校時代の彼の担任だった。体育でサッカーをやる時は彼に色々任せていたが、ちゃんとしっかり仕切ってくれたらしく、楽だったと笑っていた。

皆子どもの頃は自由に夢を描くもので、おそらくいろんな教え子がいろんな夢を語ってきただろうが、プロサッカー選手になって日本代表に入ってワールドカップに出るという大きな夢を実際に叶えたのは彼だけだろうと思う。(最後のPKには胃が痛くなったけども。)

ほんとうに夢のある話だ。


叶っても、叶わなくてもいい。どんな子どもも皆、平等に夢を抱ける社会であってほしい。

4コメント

  • 1000 / 1000

  • yuki*

    2022.12.06 13:37

    @tomo♪ともちゃんは、毎回気合い入れてメタモらなくても、好感度の高い母であるイメージだけど!サイドのボタンは、いつどれくらい開けたらいいの?(笑)初心者だからアドバイスをおくれ。南野はやっと取材に答えたらしく、昨日が人生最悪の日だったって言ってたの泣いたわ(涙)まだまだ若いんだし、今後もチャレンジを続けてほしいよ。
  • tomo♪

    2022.12.06 04:17

    すてきなコートでしたよー♡サイドのボタン、大好物♡メタモルフォーゼの気持ちもわかるわー!でも、いつも微妙に失敗して浮いちゃうんだよねー(苦笑)苦手だわー、良い母風コーデ!笑 サッカー、わくわくドキドキしたねー!みんなお疲れ様だねー!
  • yuki*

    2022.12.06 01:22

    @IKUPOMまあ、素の日常って書きながら内心思ったよね…いくちゃんなら必ず、すの日常のことを思うであろうと…!!(笑)あはは。いくちゃんもメタモルフォーゼ組か。ピンクヘアー好きよ。大倉くんもピンク頭で免許写真撮ったらしいぞ。踊りに笑いにいつもアグレッシブスタイルなさくまさんも、ピンク頭だ(あくまで印象です)。かっこいいのでいつでもそのままで居てほしいけど、自分の中での心の切り替えは大事なのかもしれないね。