連休の後半には、まあまあいやなことがあったので、わかりやすく買い物でうさを晴らしてしまった。
ニュウマン横浜の上の方にある2416MARKETというお店で、前からずっと気になってた、ちょっと良いお値段のネイルを・・・。2416は神奈川県の面積の数字らしくて、県内のいろんな物産を取り扱っている。
ネイルはわが町・横浜市中区の会社が作っているコゼットジョリというやつで、ずらっと並んでるのを見ていると、どれもなんとも良い色ばかりなのだけど。以前、買ってみようかと思った時、迷っているうちに欲しかった色が品切れになってしまい、それ以来機会がなかった。
お高めだけあって、塗りやすいし乾くのも早い。あと、たぶん悪いものあんまり入ってないっぽい(ふわっとした情報ですいません)。
実は、ありそうであんまり売ってないんですよ、こういうターコイズブルーみたいな色のネイルは。よく目に入るところに好きな色が塗ってあるのって、精神の安定のためによいのではないか・・。自分の機嫌をとるための出費である。
「なつうみじょうじょう」という色名。ここのネイルは名前が独特で、おそらく何らかの日本語なのだが、パッケージにはローマ字で書いてある。表記は全てひらがななので、どんな字を当てるのかはこっちで推量するしかない。
もうひと瓶買ったのは、白っぽく光を放つ「てっせんしなひ」という色。
これも良かった。コロナ以後、ネイルの試し塗りなんてどの店でもできなくなっているので、いいのを買うのはちょっとギャンブルだなという感じがするのだけど。これは当たりだった。
青みがかった白なんだけど、よく見るとちょっと偏光パールみたいなのが入ってる。貝殻の内側みたいな、なんとも言えないいい色。
・・・ゆびわも買ったのだった。これも、わかりやすくニュウマンのお店・decorにて。クリソプレーズのです。在庫あった中からいろいろ個体差を見て、好きなのを選ばせてもらった。緑がもっとはっきりした色のもあったんだけど、ちょっと白っぽい感じのやつを選んだ。
アラジンのジャスミンの服の色。この色大好きなの。自分にとっての癒しの色だと思う。こういう時は、オレンジじゃないのよね。ハッピーラッキーなカラーと、ヒーリングカラーとは違うのかもしれないな。
ともちゃんが最近、石から選んで指輪を作ったりして、それをうきうきと指にさして大事にしたり、なくして頑張って探したりしているのを見ているうちに、自分もちょっと欲しくなっていたのである。こういうのは、弱っている時に買ったほうがいいんだと思うし。
何がいやだったのか、出来事を詳しく書くのはやめておく。思い出したくもないし、これ以降の教訓にしようと思えるようなことでもない。今の自分を変えるのも無理だし、ひとつ賢くなったとも思いたくない。だから、また同じようなことがあったら、思いきりいやな顔をするだろう。
世の中には、自分の非を認めないためには息を吐くように嘘をつくのが習慣になってるタイプの人がいるんだろうし、それにいちいち罪悪感を覚えない人にあれこれ言っても無駄だ。
誤魔化したり逃げたり嘘をついたりして、うまいこと騙くらかして世渡りしようとする人ってのはいる。そういう人に自分は、こいつなら何食わぬ顔で簡単に騙せるだろう、と踏まれたのだ。
わかった時あまりに悔しくて、その日は眠れなかったりしたな。
ま、そんで、むかむかと腹を立てながら連休の後半を過ごしたわけですが。
がま口の一つ一つを丁寧に梱包し、宛名のシールの端に季節のマスキングテープ(今はネモフィラ)を貼り、レターパックにお品を入れて封をして、私のがま口を欲しいと思って注文してくれた大勢の善良な人々への包みを用意しているうちに、不思議なことにだんだん機嫌が直ってきた。
周りの大多数の人は、まともでちゃんとしていて、わたしを馬鹿にしていない。ありがたいことです。そうだ、こっちが私の世界だった、と思った。あぶなかった。
要するに今回は、見くびられて馬鹿にされたことが悔しかった。そんで、途中まではそんな甘い自分に腹が立つんだと思ってたけど、よくよく自分の心の底を見つめてみたら、そうじゃない。その時その時に、目の前に出されたものをまずは信じてみるしかないと今でも思っている。
だから、これからも馬鹿正直に生きていきますよ、わたしゃ。
どうです、チョロいでしょ。楽勝でしょ。そう思って、別にまた同じ手口で騙そうとしてくれてもいいけど、すぐわかるような恥知らずな嘘はやめてください。めちゃくちゃ気分悪かったから。そういう人には、この輪からは出て行っていただきます。
次に別のお面被って何食わぬ顔で入ってこようとしたら、わかった時点で全力で弾くからな。
・・・縦読みにしてブログに書いてやれ!といくちゃんに言われたが、時間と労力を割いてそんな高等な匂わせテクを使うのはもったいないので、やりませんでした。
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*今週の押しピン*
脳内の壁に刺さった瑣末な話題やささやかな出来事についてのメモです。
・グリム童話のおばあちゃんのあれの話
あれを被って寝ると、髪が傷まないとか、寝ぐせがつきにくいと聞きまして・・・
シルクのキャップを買ってしまった。寝るときにかぶるやつ・・(笑)
気分は赤ずきんのおばあちゃんですよ。思ったより可愛い。あんまり明るい色だと本当に違和感ありそうだから、暗い色にしました。ネイビー。
で、効果はというと、まあまあいいと思います。確かに寝癖は少なくなるし、ついても直しやすいの。髪の手触りが全然違う。柔らかいのよね。おすすめです。
たぶん本当は首の後ろで結ぶものだと思うけど、寝るときに首が気持ち悪いと嫌なんで、上っかわで結びました。天地逆でも特に問題ない。
・アンミカに負けた話
スシローに行ったら、マヨルカコラボのバスクチーズケーキが出ていた。
人生は、チーズ。なめらかな日も、香ばしい日もあるねん。
あなたが召し上がるまで何周でも回ってくるで。
何回も目が合ってしまったので・・・
頼んでしまった。この、上の焦がしたとこ、めっちゃ美味しかったなあ。この値段でこのクオリティは素晴らしいと思うので、迷ったら食べてみてください。
あんまり美味しかったんで、近いうちに二子玉のマヨルカに行って、本物を食べてみようと計画している。値段分、何倍も美味しいんだろうか。それとも、これだったらスシロー行くわとなるんだろうか。楽しみだ。
・45分の話
ちょっと気になったことがあったもんで、さっき息子氏の部屋の本棚から、銀河鉄道の夜を引っ張り出して読み返してみた。なぜか二冊あり、一冊は岩波書店の箱入りハードカバーで、1963年刊のもの。もう一冊は、息子が生まれた頃にリトルモアから出た(と思う)清川あさみさんの刺繍画が挿絵に入ってるシリーズのやつ。
夕方、唐突に思い出したのだ。終盤の、カムパネルラのお父さんの言葉を。
「もう駄目です。落ちてから四十五分たちましたから。」
こどもの頃、最初に読んだ時からずっと心に引っかかる文なのだ。にわかにきっぱりとそう言い、それから、息子の友達(友人の息子でもある)ジョバンニに、あした放課後みなさんとうちへ遊びに来てくださいね、と言う。川下の銀河のいっぱいにうつった方へじっと眼を送りながら。
博士だからなのか、穏やかで理知的で、悲しみの中でも、何もかもをやわらかに受容している。物語の末尾のひとくだりとして、何の違和感もない。
でも、同じことにもしなったとしたら、自分はきっとそうはできないし、泣きわめいて取り乱すだろうと思うのだ。周りの誰に何を言われても、この目で見て確かめるまで絶対に信じようとしないだろう。
お話だからと言われたらそれまでなのだけど、45分は短い。でも、どれだけ長ければ納得できるのか、ということもないと思う。きっと、諦めがつくまでの時間が長ければ長いほどしんどい。結局は受け入れるしかないとわかっていても、なかなかそうはいかないだろう。
久々に読んだら、あの本に出てくる「本当の幸い」について考えてしまった。独特の宗教感というか、死生観があるよな。
カムパネルラの死について、ジョバンニが「もうあの銀河のはずれにしかいない」と思っているのと同じように、お父さんもきっとそう思っているから、川下の水面に映った銀河をいつまでも見つめていたのだろう。
先に行ったお母さん(彼にとっては妻)のいる、遠いところへ行ったのだろう、くらいにとらえているのか。もしくは、尊いおぼしめしで、神の御もとに召されたのであろうということなのかもしれない。さらに、ザネリを救ったことで息子は、「本当の幸い」のために身を捧げたことになった。狭き門より入ったのだ。だから、悲しみの淵に沈んでも、そこまで嘆いて取り乱さないのかもしれない。
はたまた、単純に博士として、冷静に、現実的に、科学的に状況を捉えての台詞だったのだろうか。
どっちなのかは、この話自体が未完であることだし、もう宮沢賢治もいないから聞いてみることもできないし、よく分からない。どっちもなのかもしれない。
そういえば、先に1963年刊行の岩波版を見たら、ラストが現行のものと違っていた。旧版と新版の2通りあるのだ!!初めて知ったぞ。途中、新しい原稿が見つかったりしたんだろうか。ともかく、旧版の方では、正気に返ったジョバンニは一目散に家に帰り、川の方へ立ち寄ることはない。だから、カムパネルラのお父さんもでてこない。
自分は新しい方が好きだ。
しばらくぶりに引っ張り出してきたのだけど、沈没した船に乗っていた姉弟の髪が濡れていたりする描写が、今読むとだいぶきつかった。みな安らかであってほしい。
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